愛知県三河の安城市桜井の肝臓、消化器の専門 「ひこぼし内科クリニック」。肝臓内科、消化器内科、内科。

ひこぼし内科クリニック

帯状疱疹の定期予防接種が始まりました

令和7年度から帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象となりました。

1.帯状疱疹について
 帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。発症率は50歳以上で急上昇し、80歳までに約3人に1人が経験するといわれています。
 原則として、発症後2〜4週間で水疱が痂皮化(かさぶたになる)し、皮膚症状がおさまります。しかし、皮膚症状が治った後にも長期間痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」という合併症が生じ、日常生活に支障をきたす方も少なくありません。また、帯状疱疹は一度発症したら済むものではなく、繰り返し発症することがあります。

2. ワクチンについて
 帯状疱疹予防として使用できるワクチンには、弱毒生水痘ワクチン「ビケン」と組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」の2種類があります。各ワクチンの特徴は以下の通りで、いずれのワクチンも有益ですが、その高い予防効果より当院では組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」を第一選択としております。

帯状疱疹ワクチンについて

生ワクチン
「ビケン」
組み換えワクチン
「シングリックス」
接種回数 1回 2回※1
接種方法 皮下注射 筋肉内注射
予防効果 接種後1年時点:6割程度
接種後5年時点:4割程度
接種後1年時点:9割以上
接種後5年時点:9割程度
接種後10年時点:7割程度
※1 組換えワクチン「シングリックス」は2回接種が必要(2〜6か月の間隔をおいて2回目を接種します)。

3.対象者
  令和7年度の定期接種対象者の年齢は、令和7年度中に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上になる方々です。(令和7年度から令和11年度の5年間は、経過措置のため対象者は5歳刻みとなり、令和12年度以降は、接種日時点で65歳の方のみが対象になります。また、100歳以上の方については、令和7年度に限り全員が対象です。)
 助成の対象となるのは令和7年4月1日〜令和8年3月31日の間です。接種の機会を逃さないようご注意ください。

4. 自己負担額
接種ワクチンごとで自己負担額が異なります。

・「ビケン」:2,500円
・「シングリックス」:1回につき、6,500円

安城市外(愛知県内に限る)にお住まいの方も、当院(愛知県広域予防接種事業実施医療機関)にて帯状疱疹ワクチン定期接種は可能です。ただし、お住いの市町村の保健センターに事前申請が必要です。広域用の予診票等の発行には概ね2週間を要しますので、余裕を持った手続きにご協力お願いします。

安城市の特定健康診査・後期高齢者医療健康診査が始まりました

令和7年度安城市の特定健康診査・後期高齢者医療健康診査が始まりました。 40歳以上の愛知県(安城市)国民健康保険加入者もしくは安城市民で愛知県後期高齢者医療保険加入者が対象で、4月末に個人通知が発送されています。かかりつけの方を含め、事前に予約が必要となりますので御注意ください。令和8年1月中旬まで受け付けておりますが、例年秋以降は感染症の流行、予防接種の実施などで混雑し御迷惑をおかけしますので、なるべく早く受診されますようにお願いいたします。
健康状態を正しく知るために、空腹時での受診が望まれます。

〜発熱にて受診の方へ〜

37.5度以上の発熱にて当院受診希望の方は、まずご自宅からお電話下さい。
(0566‐73‐3377)
診察可能な時間をお知らせしますので、お車で来院して頂き、必要な場合はコロナ抗原検査を行わせて頂きます。新型コロナウイルス感染拡大防止にご理解とご協力をよろしくお願いします。

 2024年10月からの長期収載品の選定療養について

診療報酬改定に基づき、2024年10月から後発医薬品(ジェネリック医薬品)がある薬剤で、先発医薬品を希望される場合、選定療養費として後発医薬品と先発医薬品の差額の1/4に相当する金額を御負担頂く制度が始まりました。当院は院外処方のため調剤薬局で御負担が発生します。
■対象となる医薬品
・後発医薬品上市後5年を経過した長期収載品
・後発医薬品上市後5年を経過していなくても、置換が50%に達している場合
(ただし医師が医療上の必要性があると判断し長期収載品を処方した場合や、後発医薬品の提供が困難な場合は対象外となります。)

 医療DX推進体制整備について

質の高い診療を実施するため、オンライン資格確認等から取得する情報を活用して診療をおこなっています。また、マイナ保険証利用を促進するなど医療DXを通じて、より安心で安全な医療を提供できるよう取り組んでいます

 医療情報取得加算に係る掲示

オンライン資格確認や電子処方箋のデータ等から取得する情報を活用することにより、質の高い医療の提供に努めています。
正確な情報を取得・活用する為マイナ保険証の利用にご協力お願いしたします。

 明細書について

当院は療担規則に則り明細書については無償で交付いたします。     

 一般名での処方について

後発医薬品があるお薬については、患者様へご説明の上、商品名ではなく一般名(有効成分の名称)で処方する場合がございます。     

 イネ科植物による花粉症

専門分野を尋ねられた際には消化器病、特に肝臓病ですと返答していますが、実は40年にもおよぶ花粉症罹患歴を有しております。豊富な(!?)実体験に基づくという意味では、アレルギーが最も得意な分野かもしれません。この時期の花粉症についてお話させて頂きます。

イネ科植物による花粉症とは
5月後半となり、スギ花粉やヒノキ花粉が飛散する季節が過ぎたはずなのに、くしゃみ、鼻水、鼻閉、眼の痒み、咽頭の違和感や空咳などの症状に悩んでる……。もしかしたら、それはイネ科植物による花粉症かもしれません。

国民病とすらいわれるスギ花粉症についてはよく知られていますが、イネ科植物による花粉症は十分に認識されているとは言えないのが現状です。イネ科植物にはさまざまな種類があり、イネといってもお米がとれる稲の花粉だけではありません。初夏のイネ科花粉症の主たる原因は、カモガヤ、オオアワガエリです。いずれもいわゆる帰化植物で、明治時代に牧草として北海道に導入されたのですが、繁殖力が強いため雑草として全国に広がりました。カモガヤやオオアワガエリの花粉の飛散範囲は、スギやヒノキとは異なり、数十m以内ですので遠く離れていれば影響は大きくありません。しかし、直接触れてしまったり、近距離で大量の花粉に暴露されると、花粉症の症状が強く出たり、肌荒れ(花粉皮膚炎)を起こすことがあります。また、スギ花粉症よりも目のかゆみ、充血など、アレルギー性結膜炎の症状がより強い傾向にあります。花粉への暴露を減らすために、イネ科植物の生息地をなるべく避け、外出時はマスクやメガネなどの対策をしっかり行うようにしましょう。

心当たりがある方にはアレルギー検査をお勧めします
この時期(初夏)にくしゃみ、鼻水、鼻閉、眼の痒み、肌の痒み、咽頭の違和感や空咳などの症状に悩んでいる方には、一度アレルギー検査を受けることをお勧めします。
当院ではスギ、ヒノキはもちろん、カモガヤ、オオアワガエリを含む、アレルギーの原因となることが多い39項目を1回の採血で調べることができます。原因となっている植物が判明すれば、飛散状況に応じて適切な対策ができます。早めの対策で、花粉の時期を少しでも快適に過ごして頂ければ幸いです。

ひこぼし通信

GWが明け、クリニックの庭が賑やかになりました。特に今年は多くの品種のバラが一斉に開花し、色彩が豊かです。5月の陽射しに映えるオレンジの「サハラ‘98」(写真左)、鮮やかなショッキングピンクの「パレード」(写真中央)、清廉な白の「アイスバーグ」(写真右)、凛とした美しさを誇る深紅の「還暦」など、華やかなバラの競演が楽しめます。
花は、見る人の気持ちを和ませてくれます。そして、過ぎ去りし日々の追憶、今は逢えない人たちへの思慕、まだ見ぬ明日への希望と不安など、こちらの様々な想いを受け止めてくれます。
ただ、今は花を愛でることが出来る平和な時間にひたすら感謝です。